A story to share together
ほえることを覚えたクマ


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緑深い森の奥深くに、ベンノという小さなクマが住んでいました。ベンノは、大きく強くなるためには、たくさんほえて、いつも一番大きなベリーの山を持っていなければならないと思っていました。ベンノがほえると、ほかの動物たちは隠れてしまいました。赤いスカーフを巻いたベンノは、いつも怖い顔をしていました。どうして誰も自分と遊んでくれないのか、ベンノにはわかりませんでした。

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ある晴れた朝、ベンノは今まで見たこともないほど大きなハチミツのつぼを見つけました。ベンノは「ぼくのハチミツだ!」と大声でほえ、興味を持って近づいてきた小さなウサギを突き飛ばしました。リスのフィンヒェンとアナグマのルディは、遠くからその様子を見ていました。ベンノがハチミツを全部一人で食べてしまうのを見て、二人は悲しそうに首を振りました。

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その日の午後、ベンノは拾ったボールで一人で遊んでいました。ボールは小さな丘を転がり落ち、アナグマのルディの目の前で止まりました。ルディはボールを拾い上げ、ベンノに返そうとしました。しかし、ベンノはすぐに「そのボールをよこせ!」とほえ、ルディの手からボールをひったくりました。ルディはため息をつき、悲しそうに立ち去りました。

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ベンノは木の下で一人、ベリーを食べていました。フィンヒェンとルディが楽しそうに木の実を分け合い、笑いながら遊んでいるのが見えました。ベンノの心に、チクリと悲しみが走りました。一番大きなベリーの山は持っているけれど、ベンノはひとりぼっちでした。誰もベンノとほえたり、ハチミツを分け合ったりしてくれません。ベンノは、友達がほしいと願いました。

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ベンノは立ち上がり、フィンヒェンとルディのところへゆっくりと歩いていきました。そして小さな声で言いました。「さっきは大きな声を出して、ハチミツも分けなくてごめんね。ぼくもみんなと一緒に遊びたいんだ」。フィンヒェンとルディは驚いて顔を見合わせました。ルディが先にほほえみ、ベンノに木の実を差し出しました。ベンノはうれしそうにその木の実を受け取りました。

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こうしてベンノは、ほえたり自分勝手にしたりするよりも、優しくして分け合うことの方がずっと素敵だと学びました。その日から、ベンノは森のすべての動物たちと遊び、ハチミツやベリーを分け合うようになりました。ベンノは、友達がいることがどれほど楽しいかを知りました。やっとベンノは、優しい心の方が、どんな大きなほえ声よりもずっと強いのだと理解しました。森は、前よりもずっと幸せな場所になりました。



