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ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

わけあうことと、あたらしいおともだちをつくることが、どんなにこころをあたたかくするかをおしえてくれる、あめのひのあさのだいぼうけん。

Content level 5-710 illustrated pages
Cover of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ
Illustration for page 1 of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

Page 1

ピトゥルは、もりのなかでいちばんかわいいハリネズミでした。あるあさ、めをさますと、そらははいいろのくもでおおわれていました。ピトゥルはすぐに、いちばんのおきにいりのぴかぴかのきいろいかさをもっておそとにでることにしました。あめのしずくがかさにあたって、ぽつぽつとおとをたてていました。

Illustration for page 2 of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

Page 2

ピトゥルは、ぬれたおちばのうえをごきげんにあるいていました。きいろいかさのおかげでからだはさらさらのままで、それがとてもうれしかったのです。もりには、あめといっしょにあたらしいつちのいいにおいがひろがっていました。ピトゥルは、みちのすみのほうでふるえているちいさなとりをみつけました。

Illustration for page 3 of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

Page 3

そのちいさなとりは、マヴィシュでした。つばさはぬれて、はねがぺったりとくっついてしまっていました。マヴィシュは、あめをやどるばしょをみつけられなかったのです。ピトゥルはマヴィシュをみるとたちどまり、きいろいかさをみつめました。ほんとうは、このかさはひとりだけにちょうどいいおおきさだったのです。

Illustration for page 4 of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

Page 4

ピトゥルはさいしょ、ぬれるのがこわかったので、かさをいっしょにつかいたくありませんでした。でも、マヴィシュがどんなにさむそうにしているかをみて、こころがやさしくなりました。ゆっくりとマヴィシュのほうへとちかづきました。じぶんがぬれないことよりも、マヴィシュをたすけてあげることのほうが、ずっとたいせつにおもえてきたのです。

Illustration for page 5 of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

Page 5

ピトゥルはやさしいこえで、マヴィシュをかさのなかにさそいました。マヴィシュはすぐにぱたぱたととんできて、ピトゥルのおとなりにちょこんとならびました。ふたりはいっしょに、きいろいかさのしたにはいりました。そとではあめがふりつづいていましたが、ふたりはあんしんでした。

Illustration for page 6 of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

Page 6

ふたりはいっしょにもりをあるきはじめました。ピトゥルはかさのバランスをとるのにいっしょうけんめいでした。マヴィシュはピトゥルのためにたのしそうなおうたをうたって、みちをにぎやかにしてくれました。わけあうことは、ひとりで歩くよりもずっとたのしいことになりました。

Illustration for page 7 of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

Page 7

みちをすすんでいくと、ふかいみずたまりがありました。あしの短いピトゥルにとっては、とてもふかいみずたまりでした。マヴィシュはすぐにいいかんがえをひらめきました。つばさをぱたぱたさせて、さきにあるあさいみちをおしえて、ピトゥルにあんぜんなみちをあんないしてあげました。

Illustration for page 8 of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

Page 8

それからまもなく、くものあいだからおひさまがかおをみせはじめました。あめがあがり、もりはきらきらとかがやきました。ピトゥルはゆっくりときいろいかさをとじました。もうかさはひつようなくなっていましたが、ふたりはもう、すてきなおともだちになっていました。

Illustration for page 9 of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

Page 9

マヴィシュはたすけてくれたピトゥルに、こころから「ありがとう」といいました。もしピトゥルがかさをかしてくれなかったら、マヴィシュはひどいかぜをひいていたかもしれません。ピトゥルも、なにかをわけあうと、しあわせがもっとおおきくなることをそのひ、じぶんのたいけんでしりました。わけあうことが、ふたりのこころをむすびつけたのです。

Illustration for page 10 of ピトゥルとぴかぴかのきいろいかさ

Page 10

そしてそのひから、ピトゥルとマヴィシュはあめがふるたびにあつまり、きいろいかさのしたをおさんぽしました。ピトゥルにとって、もうあめはただぬれるだけのものではなく、たいせつなともだちをおもいだすものになりました。こうして、もりのなかのずっとつづくゆうじょうのおはなしは、いつまでもいつまでもつづきました。

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