A story to share together
Pipのあまいピクニック
やさしいハリネズミの男の子が、なかよしの友だちとおしい赤いきりんごをわけあうと、ぽかぽかお天気のピクニックがもっとすてきになることにきづくお話。


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あかるい朝の光が、サニー・メドウ・ヒルのなだらかな野原をあたたかく照らしていました。ハリネズミのPipは、にこにこえがおであたたかい巣穴から出てきました。Pipはちいさなトウで編んだカゴを持って、ひとりきりのとくべつなピクニックにでかけるところでした。

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Pipは草の生えた小道を歩いて、ふるい野生のりんごの木へと向かいました。葉っぱがいっぱいの枝を見あげて、うれしさに思わず声をあげました。大っきくてピカピカした赤いきりんごが3つ、手がとどく高さに実っていて、朝ごはんにぴったりなほどあまく熟していました。

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Pipはつま先立ちになって、ひとつずつそっともぎ取りました。コロン、コロン、コロン!3つの赤いきりんごは、ぜんぶカゴの中にぶじにおさまりました。おなかがワクワクして、ちいさくグーッと鳴りました。

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Pipはいそいで丘の上の、大すきなひだまりの広場にもどりました。やわらかいクローバーの上に、赤と白のちいさなチェックのシートを広げました。それから、ピカピカの赤いきりんご3つを、きれいに一列にならべました。

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そのとき、ネズミのMiloが、背のたかいタンポポの茎のあいだをすばしっこく走ってきました。Miloはちいさな前足をふって、おいしそうなりんごを見つめました。Pipは、せっかくのおいしい朝ごはんがなくなってしまうかもと心配になって、シートをじぶんのほうへひきよせました。

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パタパタとやさしい羽音が朝の風にゆれるなか、アオガラ(青い小鳥)のBellaがみんなのとなりにふわりとおりたちました。Bellaはあまい木の実をさがして野原をとんできたけれど、なにも見つからなかったのです。ふたりの友だちは、期待にみちた目でPipを見つめました。

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Pipのちいさな胸が、きゅっとしめつけられました。りんごをぜんぶじぶんのものにしたいけれど、おなかをすかせた友だちを見ていると胸が痛みました。Pipはどきどきする気持ちをおちつかせようと、ゆっくり深呼吸をしました。

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Pipはたからものをしずかにかぞえました。赤いきりんごは3つ、そしてシートの上には大すきな友だちが3人。Pipのこまり顔はすうっと消えて、大きなうれしいえがおになりました。すてきなものは、いっしょにわけあうともっとよくなるのです。

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Pipが大きな赤いきりんごをひとつMiloのほうへころがすと、Miloはうれしくてチューッと鳴きました。それからもうひとつの赤いきりんごをBellaのほうへころがすと、Bellaはうつくしい歌をさえずりました。Pipは、じぶんのちいさな手で食べるために、さいごのシャキシャキのりんごを残しました。

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こうして、しあわせな3にんの仲間たちは、金色の太陽のしたであまいくだものをモグモグ食べました。いっしょにわけあったので、みずみずしいひとくちひとくちが、2倍もおいしく感じられました。Pipは、ほんとうの友情こそがいちばんのごちそうだということが、ようやくいちばんよくわかりました。


