A story to share together
ドクター・メリエムのやさしいクリニック
そうぞう力ゆたかな女の子メリエムが、うらにわのクリニックで、やさしさと、がまんづよさと、しっかり耳をかたむけることで、どんないたみもいやせることを学んでいきます。


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8さいのメリエムは、人をてあてして、みんなを元気にするのがゆめでした。メリエムはとくいそうに白衣のごっこ遊び用コートをはおり、ピカピカ光る赤いきちょうきを首にかけました。きょう、日あたりのいいうらにわのテラスは、みんなをあたたかくむかえるクリニックにへんしんです。

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メリエムは、きれいなほうたいや、ふわふわのコットン、カラフルなごほうびシールを木のテーブルの上にならべました。りっぱなおいしゃさんになるには、お薬だけではたりません。心を開いてお話を聞くことがたいせつなのです。メリエムはせすじをピンとのばし、さいしょのかんじゃさんをまちました。

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茶色のふわふわのテディベア、バーナビーが、いすの上にちょこんとすわっていました。むかしほつれてしまったせいで、左のうでがダランとしてかなしそうです。メリエムは、バーナビーのやわらかいおなかにそっとちょうしんきをあて、バーナビーを安心させるように、しんこきゅうをひとつしました。

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「しんぱいしないでね、バーナビー」メリエムはほほえみながら、やさしくささやきました。「すこしぬい目をなおせば、またつよくなるからね。」メリエムはきゅうきゅうセットからあざやかな緑色のほうたいテープをとりだし、しっかりとするまで、いたんだうでをやさしくぐるぐるとまきました。

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そのとき、とつぜんポーチのかいだんから、クーンとないている声がひびきました。メリエムのこいぬ、金色のピップが、3本の足でテーブルのほうへびっこをひきながらやってきました。前足を高くあげたまま、ピップはふあんそうに目をまんまるにして、しっぽをだらりとさげて見あげています。

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メリエムはすこしドキッとしましたが、かんじゃさんのために落ち着いていようとおもい出しました。ピップをおどろかせないように、つめたい石のゆかにそっとひざをつきます。「ドクター・メリエムに見せてごらん」メリエムはやさしい声でいいました。

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メリエムはそっと指先をつかって、ピップの小さな足のうらをしらべました。やわらかい黒いにくきゅうのあいだに、チクチクする茶色のひっつき虫がしっかりと挟まっていたのです。ピップは小さくクーンとなきましたが、メリエムはたれ耳をなでて、すっかり安心させてあげました。

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メリエムはきゅうきゅうセットから、なめらかなプラスチックのピンセットをとりだしました。ゆっくりとていねいに、やさしくひとなでですっとチクチクのひっつき虫をぬきとりました。ピップはホッとしたように小さく息をはき、ありがとうを言うようにメリエムのほっぺをペロリとなめました。

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メリエムはピップの足につめたいお水をちょんちょんとつけ、ピカピカ光る青い首わに、きらきら光るきいろい星のシールをはってあげました。ピップはうれしそうにくさの上をとびはね、しっぽをはたのようにぶんぶんとふりました。ドクター・メリエムは、またひとつむずかしい手あてを大せいこうさせました。

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こうして、ドクター・メリエムはかんしゃの気持ちでセットをおかたづけしました。ほんとうの手あては、がまんづよさとあふれる愛からはじまるのだと知ったのです。バーナビーとピップをぎゅっとだきしめながら、メリエムは大きくなったら世界じゅうの人たちを元気にするんだと、心から信じていました。


